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2002年7 月号

ラベンダー畑に行って来ました! ハーブ好きな人にとっては、春の桜のように、季節の訪れを感じる花のひとつです。凛と真っすぐに伸びた緑の茎と清々しい青紫色の花を見ると、「これから夏がはじまるんだなぁ」という気分に なります。日本の夏は蒸し暑く不快な面もありますが、ラベンダーはそんな季節を爽やかに暮らすための手助けをしてくれます。今月はハーブやアロマテラピーをよく知らない方にも是非読んで頂きたい、「ハーブ界のトップスター・ラベンダー」を特集してみました。


 


「ラベンダー Lavender

数多くのハーブの中で、人気・知名度・売り上げ・使用範囲の広さなど、どんなジャンルでも上位 に入るのがラベンダーです。ハーブやアロマテラピーを知るきっかけになったは、ラベンダーと言う方も多いのではないでしょうか?

ラベンダーの学名につく「Lavandula」はラテン語の「lavare(ラヴァーレ)=洗う」から由来しています。昔から使われてきたハーブで、鎮静・殺菌・防虫作用が重宝されたようです。古代ローマ人はラベンダーの水で体や衣類をすすいだそうですし、傷の手当や痙攣やてんかんを鎮める薬として、傷の手当、子供の虫くだし、タンスに入れて虫よけにも使われました。また香りもよいので、イギリスのエリザベス朝やスチュアート朝の頃は人気の高い香水として利用されました。

ひと口にラベンダーと言っても、現在数百種類あり、それを大きく分類する5つのグループがあります。
(スパイカ・ストエカス・プテロストエカス・カエトスタシス・スプヌダ)
そのスパイカストエカスの中から、よく聞いたり見かけたりする種類をご紹介します。

グループ

よく知られている品種

スパイカ ラベンダー

真正(イング リッシュ、トゥルー)
おかむらさき
スパイク(スピカと呼ばれる時も)
ヒッドコート
レディ
アルバ
ヴェラ
ムンステッド

ラバンジン
(真正とスパイクの交配種)
  グロッソ
  シール
  スーパー
  スーパー セビリアンブルー

ストエカス ラベンダー

デンタータ(フレンチ、フリンジド)
スーパー サファイヤブルー

※コットンラベンダーは、サントリーナのことでラベンダーではありません。

ラベンダーは地中海地方原産・シソ科の常緑多年草で、 高温多湿の日本では栽培が難しいと言われています。しかし上記の表の「おかむらさき」「スーパー セビリアンブルー」「スーパー サファイヤブルー」のように、日本の風土にあった品種改良も盛んに行われています。日本では、夏涼しく梅雨のない北海道が有名産地になっています。

これからはラベンダーが嫌う湿気や暑さが増してきますから、この時期にしっかりとお手入れをしてあげましょう。収穫も兼ねて刈り取ることで、来年の株の増えや花付がよくなります。観賞用ではなく、ラベンダーを利用したい場合は花が咲く前から3分咲き位 の頃に刈り取ります(下の図を参考に)。その後は涼しい場所で、カラカラにならない程度に水やりして下さい。コンクリートのベランダなどに置く場合は、すのこや棚にのせて風通 しをよくし、鉢の中の温度を下げるようにしましょう。植えかえ・植え付けは、涼しくなりダメージが少ないので、秋に行います。

<利用法>
フレッシュ(生)のままお風呂にいれると、季節感が味わえます。
茎がやわらかい内に、バンドルズや花篭を編んで飾ります。
(作り方を知りたい方はカリス成城の店員におたずね下さい。この時期ラベンダーを使ったクラフト講習会も開催しております。)

ラベンダーは全草に香りがあるので、そのまま逆さに吊して置くか、ドライフラワー用の乾燥剤でドライにして、お部屋に飾る。

飲食用やポプリなどに利用する場合は、乾燥したラベンダーの蕾を手でポロポロとしごいて落とす。(茎や葉を刻んで加えてもよい)
それを布袋やお茶パックに詰めて、お風呂・タンス・枕などに入れて香りを楽しむ。
ポプリとしてそのまま楽しむ。
ティーとして飲んだり、お菓子・ビネガー作りに。

  


「ラベンダー Lavender

アロマテラピーの歴史を語る時、ラベンダーは欠かすことのできないハーブです。
「アロマテラピー」という言葉を生み出したのは、フランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォセです。薬品化粧品会社を営む家に生まれたガットフォセは、実験中の爆発事故で手にひどい火傷を負います。それまでの研究で精油の持つ特性を知っていた彼は、とっさの判断でそばにあったラベンダーの精油に患部を浸しました。すると火傷は傷痕を残すことなく、見る見る治っていきました。これを機にガットフォセは、さらに精油の研究に打ち込むようになり、1928年に「アロマテラピー」というタイトルの著書を出版しました。

アロマテラピーでよく使うラベンダーは、鎮静・リラックス効果 をもたらす成分・酢酸リナリルを多く含む真正ラベンダー(学名・Lavandula angustifolia/ Lavandula officinalis) です。ラバンジンやスパイクラベンダーは、カンファーを含むのでスッキリした感じの香りになります。

真正ラベンダー
(Lavandula angustifolia/L.officinalis/L.vera)

心身の緊張からくる不安・不眠・鬱・頭痛・胃痛、風邪、リラックス、日焼け、肌荒れ、虫さされ、火傷、PMSに。
※妊娠初期は使用を避ける方がよい。

酢酸リナリル(30〜50%),リナロール(10〜20%),ラバンデュロール

抗菌、消毒、細胞再生、抗炎、降圧、鎮痛、鎮痙、鎮静、PMS、抗鬱、バランスを整える

ラバンジン
(Lavandula flagrans/L.hybrida/L.intermedia)

両方の中間的作用がありますが、スパイクラベンダーは、あまり出回っていませんので、スパイクラベンダーの特徴を用いたい時に、真正よりラバンジンを選択すると言った感じになります。

リナロール(43〜45%)、酢酸リナリル(20〜22%)、カンファー、1.8-シネオール

両方の作用。
鎮痙・鎮静作用は真正ラベンダーより弱い

スパイク ラベンダー
(学名・Lavandula latifolia/L.spica)

試験や人前に出る時の緊張、のどや鼻風邪、消化不良、リフレッシュ、外傷、水虫、肩こり、スポーツ前後のマッサージ、冷え、むくみに。
※てんかん・妊娠中の人は使用を避けること。

1.8-シネオール、カンファー、リナロール

粘液溶解、去痰、抗菌、消毒、膨満感、消化不良、刺激


※ラベンサラは、クスノキ科の植物で、ラベンダーの仲間ではありません。

<参考資料>
趣味の園芸
HERB/誠文堂新光社
エッセンシャルオイル図鑑/東京アロマセラピーカレッジ
エッセンシャルオイルの特性と使い方/フレグランスジャーナル社